自己破産の免責とは

支払不能後（借金が返せなくなった後）に、自身の財産を不当に消費、贈与、安価での売却をした場合です。

例えば、破産すると車を失ってしまう場合に、親族や知人に、車を相場の５０万円ではなく、１０万円など極めて安い金額で売却する行為がこれに当たります。

また、財産隠しなども該当します。

破産手続の開始を遅らせる目的で、著しく不利益な条件で借金をした場合や、クレジットカードで購入して安価で売却した場合です。

例えば、借金が返せなくなって、ヤミ金で借りてしまう場合があります。

また、借金を返すために、クレジットカードでカメラやスマートフォンを購入した後、その購入物を原価より安く売却して現金を得る、いわゆる「現金化」も該当します。

偏頗弁済とは、一部の借金だけ返して、他の借金を返さないなど、借金に差をつけて返済することです。

例えば、クレジットカードや消費者ローンは返さずに、親族や知人の借金だけを返す行為がこれに当たります。

また、車を残すために、車のリース料金だけ支払う場合も該当します。

「浪費」とは、破産者の地位、職業、収入、及び財産状態に比して通常の程度を超えた支出をすることを言います。

自身の収入で返済できない金額の買い物をクレジットカードでしてしまう場合です。

「賭博」には、競馬・パチンコなどのいわゆるギャンブルです。

また、株の売買やFX取引等、投機的な取引も、この項目に該当します。

収入などを偽って借りることは、免責不許可事由にあたります。

また、積極的に嘘をついた場合だけでなく、誤解させるような表現をしたり、返済可能性がないことなどを黙って借り入れることも、詐術に当たる可能性があります。

裁判所による調査に対して説明を拒んだり嘘の説明をする場合や、そのほかの破産法が定める義務に違反する場合です。

仮に、免責不許可事由がある場合でも、裁判所に対して隠し事をしたり嘘をついたりすると余計に状況が悪化するため、弁護士には正直に話して、裁判所への説明を考えていくのが良いでしょう。

・使った金額

・浪費、ギャンブルをしていた期間

・浪費、ギャンブルをしていた時期

・破産手続きに誠実に協力したか

・嘘をついて借り入れた額

・悪質性

・債権者の免責意見の有無

・破産手続きに誠実に協力したか

・説明義務違反の内容、程度

・説明義務違反が破産手続きに与えた影響